2017年の4月4日、閣議後の定例記者会見で復興庁の「 今村雅弘 」( いまむらまさひろ )復興大臣【 70 】がフリージャーナリスト[ journalist ]の質問に激昂し大声で怒鳴り散らすなどして退席した後、囲み取材時にカメラを通じて一連の騒動に対して謝罪した。
【 当記事ページの目次 】
フリージャーナリスト[ journalist ]のN・S氏
今村復興大臣の謝罪内容は「 ちょっと感情的に、なってしまいました。改めまして御詫び申し上げ今後は、このような事が無い様に冷静適切に対処して行きたいと…
( 相手の記者には )なかなか説明しても分かって貰えない。 」というもの。
おおまかな背景としては今から6年前に発生した東日本大震災で被災された方々のうち福島県の原発事故を始めとする、「 自主避難者 」に対する住宅の無償提供が3月末で打ち切られる、という問題がある。
今村復興大臣がガチギレした経緯に付いては後ほど説明するとして、それでは今村復興相を激怒させた記者でフリージャーナリストだと言われている相手のN・S氏とは誰なのだろう?
ネットでググる( Google検索の事 )と、すぐに名前が出てきたが、満場?一致で出てくる情報が「 フリージャーナリスト 」の「 N・S 」氏。
だがどうしても、このネット情報を鵜呑みには出来ない。
なぜなら、あらゆる定例会見の動画をチェックしてみても、質問する記者の「 ◯◯社の◯◯です 」という音声が入っていないからなのだ。
では一体、この今村復興大臣と激論を交わしたのはフリージャーナリストのN・S氏だという情報源は、どこから来たのか?
私めの個人的な予想で恐縮ながら、このサイトの記事ページが有力である。↓
記事ページ内の動画の下に( 撮影:N・S )とあるが、確かに撮影者はN・S記者なのだろうが、今村復興相と侃々諤々( かんかんがくがく )の盛んな議論を交わした記者であるという「 確証 」が得られなかった。
念のためにフリージャーナリストN・S氏本人が喋っているYoutube動画の音声もチェックしてみたが「 確かに似ている声だな 」とは思やすめども、録音機材に拠って収録される音声は機種ごとに微妙に変わるので私めは、「 これが同一人物である 」という確証は残念ながら得られなかった。
また当該記者だと言われているN・S氏のTwitterのツイート( つぶやき )もチェックしたが当記事を打ち込んでいる間には、この問題に触れたつぶやきが無かったので、人物の特定が出来なかった。
今村復興大臣を激怒させた記者の追求
復興庁・今村雅弘復興大臣が激怒した理由は
定例会見場でのフリージャーナリストの質問が
徐々に熱を帯びてきて最終的には今村復興大臣を
「 追求 」する態度に変化して行ったからである。
復興大臣とて人の子、思わず感情的にならざるを
得なかったのであろう。
所で上に貼らせて頂いたニュース映像では
カットされているシーンに以下の、やり取りがある。
フリージャーナリスト「 ( 被災地に )帰れない人は、
どうするんでしょうか? 」
今村復興大臣「 どうするって…
それは本人の責任でしょう? 」
フリージャーナリスト「 自己責任だと、お考えですか? 」
今村復興大臣「 そうだと思いますよ? 」
フリージャーナリスト「 そうですか分かりました。
国は、そういう姿勢な訳ですね?責任を取らない!」
今村復興大臣「 そういう線引きをして、
そういうルールに則って、やって来た訳だから、
そのへんは理解して貰わなければならない。 」
だいたい、この当たりから双方の
やり取りがヒートアップ!していった。
そして最終的には怒りが頂点に達した
今村復興大臣が退席する際、フリージャーナリストの
「 避難者を困らせているのは、あなたです!」の追求に
「 うるさいっ!! 」と踵( きびす )を返す今村大臣に、
「 ( 避難者を )路頭に迷わせないで下さい 」と
追い打ちまで掛けた。
「 復興庁 」とは何する機関?
今回ひと波乱あった今村復興大臣が長を務める
行政機関は「 復興庁 」( ふっこうちょう )だ。
ざっくり説明させて頂くと、2011年3月11日に発生した
「 東日本大震災 」で被災した方々の支援や
市町村の復興を目指して2012年2月10日に
設立された公的な機関である。
( 以下「 ウィキペディア 」から引用 )↓
「 東北地方太平洋沖地震・東日本大震災からの
復興を目的として、期間を定めて
設置された日本の行政機関である。 」
( 引用ココまで )↑
「 期間を定めて 」と言うのは震災発生から10年後の
2021年3月31日をメドに廃止する予定の
省庁であると言うことである。
それでは今回の問題である震災から自主避難された
被災者の方々の人数は、一体どれ位なのだろうか?
震災に拠る自主避難者数の実体
「 東洋経済オンライン 」に拠れば、
今回の問題の争点になっている「 福島県からの自主避難者 」
の数は1万2,239世帯の約3万2千人に上る、
との集計結果が出ている。
福島県の発表に拠れば、8割方の避難者は
4月以降の新住居が「 ある程度 」決まっているとしながらも、
未確定の方々も全体の8%に達し、
今後も避難先での生活を希望される方々は
全体の30%以上の2千2百39世帯にも上る。
しかし、定例記者会見の席上で
フリージャーナリストの記者が今村復興大臣に指摘していたように、
他の県からも自主避難されていらっしゃる被災者の方々もいる。
福島県以外の自主避難者数の内訳は、
茨城県が221世帯537人( 2016年11月の時点 )
栃木県が136世帯369人、千葉県が253世帯555人
東京都が約600世帯の約1300人( 2016年11月末 )
群馬県が95世帯258人、埼玉県が168世帯459人
神奈川県が288世帯722人( 2016年12月1日 )と、なっている。
引用「 東洋経済ONLINE 」から ↓
この中では低所得者層に限り、2年間限定の
補助金を支給する方針では有るが、やはり
国の基本的なスタンスとしては
「 震災から6年経過して、もうそろそろ住宅の
無償提供は打ち切る時期 」だと判断したのだろうか。
そして前出の今村復興大臣に食って掛かった
フリージャーナリストの記者は、被災者の立場に目を向けた
「 被災弱者を擁護する正義漢 」が炸裂したのだろうか。
実は私めの母も福島県内に住んで居るが、
ただ1つ個人的な意見として願うのは
今回の国の施策によって最低限、
「 人生の路頭に迷う被災者の方々 」だけは
出さない様に、行政側が御配慮頂けるならば
本懐之に過ぎるは無い。
「 東北で、あっちの方だから良かった 」
※4月27日追記
「 今村復興大臣の失言で進退問題に発展か 」
4日の定例記者会見でフリーランス記者に対して
怒声を張り上げた事で謝罪したばかりの今村復興相。
その今村雅弘大臣が25日に出席した
自民党パーティーでの講演の壇上で不適切な発言を
したとして、またもや騒動を巻き起こしている。
これはニュースサイト「 日テレNEWS24 」が
公開しているノーカット動画の冒頭部分、
1:35からの発言で、証拠としてシッカリと残っている。
「 社会資本等の毀損も色んな勘定の仕方が、ございますが
25兆円という数字も有ります。」と語り、そして…
「 まだ東北でですね、あっちの方だから良かったものの
これがもっと首都圏に近かったら、莫大な
甚大な被害が有ったと思っております。」
と、この様に話し講演後の「 囲み取材 」では
早速、記者たちから不適切な発言に対して
「 被害に遭われた東北の方々に対して
被災地の事を思っていないのではないか 」
との追求を受けていた。
上記の内容に関して今村大臣は
「 決してそんなことは無く首都圏の方だったら、
もっと酷い被害が有ったという意味で用いた。
( 誤解を招いた事は )改めて、お詫び申し上げます。」
と記者団に釈明した。
この件で与野党双方から復興大臣の
進退問題を問う声が出ている。
私めは5日の、この報道に触れた時に当記事の
6日付コメント欄での、やり取りを思い出していた。
あなたにも実際に御覧頂ければ、
お分かり頂けるかと存ずるが
不肖この私めは6日の読者様からの返信コメントで
「 今村復興大臣は被災者の身に、なって
真剣に考えている様には見えませんし 」
と書き込みしいる。
これは実際に4日の会見を拝見させて頂いた上で
感じた率直な感想なのだが、図らずも今回の1件で
今村大臣の腹の中が露見してしまう皮肉な結果と、
なってしまった。
「 言葉のアヤだろう 」と反論される方も、
いらっしゃるかも知れないが人間というものは
普段考えている腹の底が何かの拍子に
口をついてポロッと出てしまうときが
往々にして有るものなのだ。
あら捜しと言うか「 言葉じり 」を
つついて揚げ足取りをしているかの様な印象を
受けるかもだが、今までに自身の発した失言に拠って
失脚した政治家は数知れず多い。
これが近所のオバちゃん達の井戸端会議で発したフレーズなら、
いちいち咎める者は居ないだろうが、
こと国民の生活を守る役目の大臣が…
となると済まされないでは済まされない。
今村復興相が辞任、後任に吉野正芳議員
※4月28日追記:「 福島5区選出の衆議院議員の
吉野正芳議員【 68 】が後任 」
今村復興相は25日の自民党、二階派
( 自民党幹事長「 二階俊博 」衆議院議員
【 78 】の派閥 )のパーティーに出席し、
その壇上でスピーチした自身の問題発言の
責任を取る形で翌26日に復興大臣を辞任した。
25日の時点では、記者に
「( 大臣を )辞任される考えは、ございませんか? 」
の質問に「 そこまでは及んでおりません 」と
返答していた今村復興大臣。
しかし翌日になって
「 被災者を傷つける発言をした責任を取りたい 」
として26日の午前9時半に首相官邸に出向き、
大臣辞任の辞表を安倍晋三首相に提出し受理された。
( 以下「 NHK NEWS WEB 」から引用 )↓
今村大臣は、記者団に対し「 東北の皆さん方には、
本当に大変なご迷惑をかけ、傷つけてしまい、
私の不徳の致すところであり、誠に申し訳ない 」
と述べました。また今村大臣は、記者団から
「 国会議員を辞職する考えがあるか 」と質問されたのに対し
「 残された職責を、しっかりやっていくつもりだ 」
と述べました。
( 引用ココまで )↑
「 東北の復興無くして日本の再生なし 」を、
基本方針に掲げる安倍晋三首相は
今村大臣を起用した任命責任を詫び、
「( 現政権に )『 緩みが有るのではないか?』という
厳しい御指摘もございますが、そういう御指摘に対して
我々は真摯に受け止めなければならない、
結果を出すことに拠って国民の信頼を回復したい 」
と記者団に厳しい面持ちで語った。
26日に新しく復興大臣に就任した
吉野正芳衆議院議員は福島県いわき市の出身で、
東日本大震災復興特別委員長も歴任されてきた。
今村元復興相の深層心理( マインド )
「 口は災いのもと 」とは言うが、本当に今回の今村元復興大臣の失言は、
この諺通りなのだろうか?
確かに表面的な現象だけを見れば、この諺通りなのだが実は「 本質 」は、
もっと別の所に有るような気がした。
今村元復興相がポロッと洩らした
「( 大震災の発生が )まだ東北の方でよかった 」
とする問題発言の真相は実は今村氏の
腹の中に有った「 深層意識 」が言葉となって
現れたのでは無かろうか。
その深層意識とは?これは不肖この私め自身の
独断と偏見に基づく憶測になるのだが
今村元復興相は、どこか心の奥底で
「 東日本大震災は、どこか“対岸の火事”で他人事 」
という頭が有り、そのマインド( 心構え )が
フトした拍子に言葉となって表に現れたのでは
なかろうか、と密かに思っている。
コメント
前略
テレビ朝日の某番組で、
復興庁、今村大臣が、現状を把握していないで、無知であることから、無責任な 回答となっている旨の記者の発言に、激昂した、今村大臣も、大人げないが、記者は、相手を愚弄することを言ってもいいんですか❓❓
また、記者の名前等を公表すべきと考えます。
ある国会議員が、当該記者にも、謝罪が必要とのことですが❓❓その必要性は全くないと考えます。
小沢さん、大変参考になる御意見を御寄せ頂き有難うございます。
仰る通り、今村復興大臣は被災者の身になって真剣に考えている様には見えませんし、
極めて事務的な、お役人会見だなと言う印象は私自身も拭えませんが。
当該記者の発言が相手を愚弄しているかどうかは、ともかく
本文中にも申し述べていますように記者の名前に関してはネット上で上がっているものの、
記事を作成している段階では確証が得られていなかったので、イニシャル表記とさせていただきました。
それと揚げ足取りを、するつもりは毛頭ございませんが、
小沢さんの「 相手を愚弄することを言ってもいいんですか? 」という下りと、
「 当該記者にも謝罪が必要とのことですが??その必要性は全くないと考えます。」
の記述が矛盾しているように感ずるのです、が….?
いずれに致しましても「 復興庁 」は復興庁としての役割を全うして、
被災者の方々が路頭に迷う事だけは無い様に、して頂ければと思う次第です。^^