言わずもがな、第48回衆議院銀総選挙では安倍自民党が大勝し、それとは対象的に小池百合子都知事【 65 】が代表を務める「 希望の党 」が失速し惨敗を喫したのは、あなたも御存知の通りだ。
【 本稿の記事ページの目次 】
小池百合子都知事が語った「 鉄の天井 」とは?
先の衆院選で大敗した希望の党の代表の小池百合子氏は、訪問先のパリで「 ガラスの天井は2回破った( 都知事選と都議選で )けれども、今回の衆議院総選挙で『 鉄の天井 』は破れなかった 」と語った。
( 以下「 小池代表「 鉄の天井知った 」 」から引用 )↓
パリを訪問している希望の党代表の
小池百合子東京都知事は10月23日、
キャロライン・ケネディ前駐日米大使【 59 】と
対談し、惨敗した衆院選について
「 都知事に当選して( 女性の活躍を阻む )
ガラスの天井を一つ破った。
都議選でもパーフェクトな戦いをして
ガラスの天井を破ったかなと思ったけど
今回の総選挙で『 鉄の天井 』がある
ということを改めて知った 」と語った。
( 引用ココまで・出典:朝日新聞デジタル )↑
次章以降では鉄の天井となった「 有権者の反応 」を
深く掘り下げて検証して参る所存。[ iron-wall ]^^
鉄の天井=国民の審判だった[ iron-wall ]
今回の衆院選で失速した希望の党の当選者数はジャスト50議席と、公示前の57議席から大幅に議席を減らし失速した。
失速した希望の党とは対象的に、自公連立与党は大勝利を収め、衆議院の法案再可決と憲法改正の発議が可能になる定数465議席の3分2を上回る313議席を獲得した。↓
また、野党第1党に台頭したのは失速した希望の党から袂( たもと )を分かって結党したリベラル保守の「 立憲民主党 」であった。
サムネイル画像にも載せたが、読売新聞社が実施した「 あなたが支持する政党は? 」という衆院選後の緊急世論調査結果でも自民党の43%、立憲民主党の14%に次いで、希望の党は5%という数字が失速を如実に物語っている。
では、パリで小池百合子都知事が語った「 鉄の天井 」の正体とは何だったのか?
鉄の天井の正体は、「 小池政治に対する有権者の反応そのもの 」で、あったと見ていい。
小池百合子氏が鉄の天井を破れなかった理由
小池百合子都知事が擁する希望の党で象徴的だったのが、創立メンバーの1人でもある若狭勝氏【 60 】の落選で、出馬された東京10区での比例復活当選も果たせなかった。
希望の党の失速は、実は衆院選の
公示前から現れていた様に思う。
一般的に言われているのが、小池百合子氏の
「 リベラル派層と総理経験者は排除します 」
の発言から風向きが変わったという事。
小池百合子氏が始めて政界入りした日本新党の
党首だった細川護煕元首相【 79 】が、
今回の選挙結果を次の様に分析した。
( 以下「 小池さんのおごりがもたらした結果:細川護熙さん 」から引用 )↓
小池さんが昨年の知事選で大勝できたのは、
小池百合子氏が自民党に排除されたことを見て
有権者が味方に、なってくれたからでした。にもかかわらず今回、自分が排除する側に
回ってしまいました。
それではうまくいくわけがありません。“おごり”が、もたらした結果でしょう。
( 引用ココまで・出典:朝日新聞デジタル )↑
別に小池氏の肩を持つ訳では無いが、
「 排除宣言 」は選挙後の希望の党の理念を
一本化させる為に、やむを得ない事情も
有ったのかも知れない。
しかし、鉄の天井が破れなかった理由は
もちろん排除発言のみでは無い。
今回の衆院選で有権者である日本国民が
安倍政権に信任を託したのには、
明確な理由が有るような気がする。
安倍晋三首相【 63 】は自身が出演された
AbemaTV【 安倍マTVではない 】で「 耳障りの良い
公約だけではダメで政策の実行力こそ
欠くべからず大事だ! 」と語っていた。
この点でも急遽、結党された希望の党の
政策や公約は、有権者の関心を集めるために
二番煎じで急いで造られたマニュフェストで
有った様な印象を個人的に受けた。
ベーシックインカムに関しては
月々5万円程度の実施であれば今すぐにでも
実行可能であると言われている。
しかし中には「 花粉症0 」とか言う、
「 それ、ちょっと無理じゃね? 」と思える様な、
ほぼ実現不可能な公約も有った。
そして次には何と言っても希望の党の代表である
小池百合子氏本人の評判である。
中でも突出している理由が、
「 二足のわらじを履くのは、いかがなものか? 」
という指摘。
特にTV番組に出演された時には、フジテレビの
伊藤利尋アナ【 45 】に「 二足のわらじは
都政軽視では無いかと言われていますが? 」
と質問されて半切れの状態だった小池百合子氏。
二足のわらじで言えば、日本維新の会代表の
松井一郎大阪府知事【 53 】も、同じなのだが
なぜか小池氏だけがクローズアップされたのは、
急な結党であったからなのか?
本稿でも「 二兎を追う者は一兎をも得ず 」と評したが、小池百合子氏自身は「 東京を良くしていくためには日本の国政を変える必要がある 」として希望の党を結党しているのだ。
以前にも、二足のわらじを指摘されると
小池百合子都知事は「 フランスのシラク元大統領
【 84 】だって首相時代にパリ市長を兼務していた
じゃないですか? 」と反論して見せた。
しかしながら、小池百合子氏の目論見は見事に裏目に出てしまい、希望の党の失速という結果に終わった。
鉄の天井は小池百合子氏の裏の顔が原因か
ニュースサイトに拠れば、美人な小池百合子氏には「 裏の顔 」が有るのだという。
( 以下「 秘書たちが暴露!小池百合子の表と裏の顔 」から引用 )↓
「 20年くらい前の話ですが、ある集会で
壇上から聴衆に語りかける小池先生を見て、なんてキレイで誠実な人なんだろうと思いました。しかしその後、控室に御挨拶( あいさつ )に伺うと脚を組んでいて、態度もさっきとあまりに違っていてショックを受けたんです。
裏の顔がある人と感じました 」( 50代・野党秘書 )
( 引用ココまで・出典:週プレNEWS )↑
今回の衆院選では「 小池百合子氏に裏の顔 」
などと報じるマスメディアは皆無であったように
思うのだが、個人的には「 随分と作り笑顔を、
される方なんだなぁ… 」と感じてはいた。
皆様への最後のメッセージです。皆様のお力で日本に希望を! pic.twitter.com/rRcAMKUQm5
— 小池百合子 (@ecoyuri) 2017年10月21日
人は見た目が9割と言われる様に
政治家とて、アイドルタレント以上に
印象が大切なのは分かるが小池百合子氏は
内心「 ムッ! 」とした時こそ、0円スマイルで
応じるのが習慣化されているように思う。
しかし、小池百合子氏の苦しそうな
作り笑顔とは裏腹に、希望の党の
屋台骨を揺るがす事象が起きた!
それが衆院選公示前の音喜多駿都議【 34 】と上田令子都議【 52 】の都民ファーストの会の離党である。
昨日、ニュースピクスにインタビューをしていただきました。タイトルは強い言葉になっていますが(苦笑)、活字でしっかりと私の所見を起こしていただき感謝です。ご一読いただければ幸いです。 / 【音喜多駿】小池…https://t.co/fknFecOilw #NewsPicks
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2017年10月6日
言わずもがな、都民ファーストの特別顧問は小池百合子氏が務めていた。( 2021年12月現在は、荒木 千陽《 あらき ちはる 》都議【 39 】が代表 )
離党理由は小池百合子氏の都政への不信感だと述べた音喜多都議だったが、この報道が希望の党への大きなダメージになったのは、言うまでもない。
不肖この私めは、この時の音喜多都議の意見が希望の党の今後の姿とオーバーラップして見えたのだった。
無理、音喜多都議の主張が100%正しいとは
思わないが、この報道で小池百合子氏の
裏の顔が垣間見えた様な気がした。
都民ファーストの情報公開が徹底されていないなど
言っていることと実際に、やっていることに
隔たりが有ると音喜多都議は主張されている。
もしかすると、この辺りの小池百合子氏の裏の顔を有権者は見抜いていたのかも知れない。
結果的に希望の党の政党支持率の低下に拍車をかける事になってしまい、それが鉄の天井となって小池百合子氏の飛躍を妨げたのでは無かろうか。
敗軍の将、小池百合子氏本人の弁[ iron-wall ]
繰り返すが安倍自民党政権が続けば、
2019年10月1日に実施が決定している
消費増税10%の引き上げが確定するのにも
関わらず、不肖この私めも含む日本国民は
選挙で安倍政権を信任したのである。
自公連立政権には、鉄の天井も失速も無かったのは
冒頭でも申し上げた通り。
おそらく、安倍晋三首相は定数の3分の2を
越えた事で平和憲法である9条を改正し、
自衛隊は違憲であるとの見直しに着手してこよう。
自民党とは対象的に鉄の天井に阻まれて失速した
希望の党代表の小池百合子氏は
パリの共同記者会見で、次の様に
今回の衆院選を総括した。
( 以下「 「 完敗は『 都政に邁進せよ 』というメッセージ 」 」から引用 )↓
都知事選、都議選と2連勝だったのが、
今回は完敗だとはっきり申し上げたいと思います。改めて私自身がどうあるべきなのか。
自らを反省しつつ、国民、都民のみなさんからの
『 都政に邁進( まいしん )せよ 』という
メッセージだと受け止めております。
( 引用ココまで・出典:産経デジタルiza )↑
2度有ることは3度有ると言うが、しかし有権者の目は甘くは無かった。
大勝した都議選の直後から国政選挙では勝てない兆候が出ていた
小池百合子都知事の国政への
躍進を阻んだ、鉄の天井。
実は7月の都議選で大勝利を収めた
直後から国政の進出を計っても、
有権者は支持しない兆候が緊急世論調査の
アンケート結果に現れていたのである。
マスコミ各社が実施した7月の
全国世論調査のアンケート結果は以下の通り。
産経FNN合同世論調査では
「 都民ファが国政進出したら投票するか 」の
アンケートに「 投票する 」と回答した有権者は
31.9%、「 投票しない 」と答えた有権者は
52.5%であった。
日本経済新聞社が行った世論調査では
国政進出に期待するが41%、期待しないが
48%と同じ40%台でありながら、国政進出には
否定的な回答が上回った。
JNN( TBS )が実施した世論調査でも
国政に進出すべきが33%で進出すべきでないは
47%、分からない、もしくは未回答が20%と言う結果に。
YOMIURI ONLINEが行った全国世論調査でも国政進出に期待するが37%で期待しないと答えた53.75%を大幅に下回っている。
小池百合子氏が「 ガラスの天井を破った 」と言い切った大勝利の都議選の直後でさえ、有権者の反応は「 国政進出まで余計な事は考えなくて良いから都政に精進して下さい 」というものだった。
最後の演説「勝つぞー!勝つぞー!」すごい盛り上がりでお力をもらいました✊雨の中、応援にお集まりいただいた皆様、本当にありがとうございました!#kibounotou#希望の党#総選挙#小池百合子#わかさ勝#日本に希望を 希望の党 (@kibounotou)2017年10月21日
ここであなたは「 このアンケート結果は都民ファーストが国政進出の問いかけだから、希望の党じゃなくね? 」と思われるかも知れない。
しかし、結果的に希望の党が大敗を喫した一因にこの全国世論調査のアンケート結果が
反映されていないとは言い切れない。
つまり、小池百合子氏が代表を務める希望の党が失速し鉄の天井を破れなかったのは本人が語った様に有権者の求める本分とは違う国政進出を敢えて断行したからなのでは、なかろうか。
無論、これ以外にも様々な要因が複合的に絡まっていようが今後、小池百合子都知事は東京オリンピックの成功に向けて都政に邁進されることと思われる。
不肖この私めは東京都民では無い茨城県民だが、小池百合子氏の更なる御活躍を期待して止まない。
余談ながらも実は、この私めにも鉄の天井と思える事が、いくつも幾つもあるのは言うまでもない。( 笑 )
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